司法試験の平均合格率
近年司法試験の合格率は毎年25%前後です。
新司法試験の制度が開始された当初は40%以上の合格率でしたが、
その後は低下傾向が続いています。
平成25年度の合格率が26.77%、平成28年度は22.94%です。
その間の平均合格率は23.84%となります。
かつては40%以上の受験者が合格していた司法試験ですが、
現在では23%程度にまで低下しました。
ちなみに、「旧司法試験」といわれる法科大学院創設以前の
司法試験の平均合格率は、3%前後です。
司法試験の難易度を考える場合には、
全体の割合だけでなく受験回数についても注意が必要です。
新司法試験は法科大学院を修了するか、
予備試験に合格した後5年間に3回だけ受験できる制度でしたが、
平成26年に法改正が行われて回数制限が撤廃されました。
そのため5年以内であれば何度でも受験できます。
法務省のデータでは平成27年度の合格者のうち、
受験1回目で合格したのは44.9%です。
2回目は24.6%、3回目だと13%となります。
合格者が最も多いのは1回目の受験者で、
受験回数が増えるほど減少します。
受験期間が長引くほど合格者数が減少する原因は、
質の高い学習を維持するのが困難になるという点にあります。
合格者の多くが法科大学院の出身者ですが、
卒業後は基本的に独学で学習を進めることになります。
モチベーションの維持やスケジュールの管理など
自分で行うことが必要とされます。
司法試験を受験するのならば、
受験1回目で合格することを目指すのが合理的です。
現在の司法試験では予備試験を通った者が、
全ての合格者に占める割合が最も高くなります。
予備試験合格者の多くが法科大学院出身者です。
法科大学院在学中に予備試験を通過する事例が多く見られます。
また大学在学中に予備試験に合格する者も多数存在します。
法科大学院や法学部出身者など、
質の高い学習を行うことができる環境にある者が有利となります。